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一人前のITエンジニアを目指して

書評 一瞬でYESを引き出す心理戦略

メンタリストのDaiGoさんが著者である、「一瞬でYESを引き出す心理戦略」を読みました。

一瞬でYESを引き出す 心理戦略。

一瞬でYESを引き出す 心理戦略。


心理学。メンタリズム。
一見エンジニアには縁のなさそうな領域に見えますね。


しかし、実はエンジニアにとってメンタリズムってとても大事なことだと思うのです


実際に現場でエンジニアとして働かれている方の多くは、コミュニケーションで悩んだことが一度や二度ならず、結構多くあるのでは、と思います。


関係部署との仕様調整・・・
リーダーから降りてくる無茶振りとしか思えない要望・・・
客先から唐突にやってくる仕様変更・・・


こういった事態は、心理学、特に交渉戦略を身につけていればかなり自分に有利に進められるのではないかと思います。
#もちろん全てが思い通り!なんてことはないと思いますが・・


実は私はエンジニアになる前は渉外事を専門とする仕事をしていて、ある程度心理学には覚えがあったのですが、エンジニアに転身してからそのスキルが思いの外生かせてるな、と感じています。


例えば、プロジェクトのキーマンと仲良くなって、自分のやりたい事を通したいとき

  • 「Foot in the Door」や「Door in the Face」を利用して自分の要望を段階的に伝える
  • 「感情のバランス」を利用して、成果を出す時も謝罪するときも相手の期待値を上回る

こういった事に気をつけているだけで、物事はぐっと自分のペースで運びます


詳しいテクニックは本の中で紹介されておりますが、備忘のためにちょっとだけ書いておきます。

認知的不協和

これは自分の考えや認識(認知)が、自分が遭遇した出来事(認知)と相容れない状況になったときに感じるストレス(不協和)のこと

と、書籍の中では紹介されています。

なんのこっちゃ。って感じですね。


要するに、相手が若干嫌がるような事をすると、相手はそのストレスを緩和するために自分の意識や行動を変更することです。


例えば、そこまで親しくないプロジェクトリーダーに対して、身体的にかなり近い距離で挨拶をしたり、あえて少し馴れ馴れしく話しかけたりします。
または、うまく誘導して相手のプライベートな情報を聞き出したりします。


すると、相手はその状況をストレスと感じ、このストレスを緩和するために無意識のうちに自分の事を親しい人間なんだ、と認識するようになります。


※もちろんやりすぎはダメですよ!あくまでも「無意識のうち」に意識を変化させることが重要です。


人との距離感を一気に近づけたいときなどに有効なメンタリズムです。


Foot in the Door / Door in the Face

こちらは書籍の中ではあまり詳しく記載されていなかったのですが、要望は段階的に出すといい、といった内容です。


例えば、本当に通したい要望があったときに、それよりもハードルの低い要望から伝え、徐々に要望のレベルを目的まで上げていったり(Foot in the Door:セールスが足をドアに挟む感じです)、
逆にハードルのすごく高い要望を先に伝え、断られたところで真の要望を伝えたり(Door in the Face:セールスが顔をドアに挟むイメージ・・ないとは思いますが・・)、といったテクニックです。


人は無意識のうちに心理にバランスを取ろうとします。

例えばFoot in the Doorだと、「さっきの要望を聞いたからこの要望も聞かないと・・」という人として一貫性を保ちたい、という心理に働きかけるテクニックです。

逆にDoor in the Faceだと、「さっきの要望を断っちゃったからこれくらいの要望なら聞いてあげようかな・・」といった、貢献性に訴えるテクニックです。


どちらの方が効果的かは相手次第です。何度か試して、うまくはまるパターンを見つける必要があります。

感情のバランス

期待以上のことをしてもらうと、感情のバランスをとるために「悪いな」という気持になる、という心理的な理論


相手が仕事を依頼するとき、怒っているとき、常に相手は自分に何らかの「期待値」を自分に持っています。


その期待値をはるかに超える結果・返答を出すと、相手はその期待値とのギャップを埋めるためにかなりの譲歩を見せてくれやすくなります


例えば、相手が非常に自分に対して怒っているとき。
謝罪するのに自分のミスを過小評価すると、相手の期待値とのギャップが「負(自分の謝罪ー相手の期待値)」となってしまい、そのギャップがさらなる相手の怒りとなってしまいます。


逆に、謝罪する際に自分のミスを過大評価したとします。すると、期待値とのギャップが「正(自分の謝罪ー相手の期待値)」となり、相手に対してそれ以上の怒りを起こさせず、逆に「いやいやそこまでしなくても」と思わせることができます。


常に相手の期待値とのギャップを感じながら、自分に得な立ち居振る舞いを行うことが自分にとってプラスに働くのです。


最後に

長々と書きましたが、書籍にはもっと具体的なテクニックがたくさん載っています。
また、DaiGoさん自身の経験も交えて書かれており、非常に楽しみながら読み進めることができました。


メンタリズムを知っている・使えるのと、まったく使えないのとでは普段のコミュニケーションの時点から非常に大きな差となってきます。


エンジニアもメンタリズムを身につけて、自分に有利なコミュニケーションを行えるようになるべきだな、と思いました。